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登録有形文化財

粕川橋梁1基

平成21年4月28日登録

場所:粕川町女渕~西田面

「粕川橋梁」は昭和3年の開業時に設置され、長さ42.1m、幅2.1m、枕木数は95丁からなる。 4連の上路鋼板桁橋であり、3基の鉄筋コンクリート製の橋脚および東西の橋台がこれを支えている。昭和22年のカスリーン台風で橋脚と橋台が損傷したため、橋脚は六角形から円形に作り替えられ、橋台はコンクリートで補強された。橋桁は損傷が少なかったため開業当初のものをそのまま使用している。

渡良瀬川橋梁1基

平成19年10月2日登録

場所:桐生市堤町~相生町

「渡良瀬川橋梁」は、上毛電気鉄道で一番大きく長い橋梁である。長さは157.280m両側の橋台のほか、橋脚は7脚で全て鉄筋コンクリート製である。前橋方面の前橋より橋台から第1号、第2号・・・7号橋脚に至り、桐生より橋台となる。橋脚は下半部分は昭和3年以降補修されている。橋脚の平面は長方形のダイヤモンド形で、それを支える基礎は楕円形の第6脚以外長方形であり、いずれも水の流れに添っている形状となっている。※上毛電気鉄道の橋梁は、この渡良瀬川橋梁が最大規模となるが、続いて桃の木川橋梁(96.1m)荒砥川橋梁(47.3m)粕川橋梁(42.1m)と続く。

大胡駅舎1棟

平成19年7月31日登録

場所:前橋市茂木町41-2

「大胡駅舎」は、待合室、小荷物室、出札室、改札口、集札口、湯呑所、宿直室からなっていた。昭和10年頃から暖をとる必要から石炭を使用し始めたため、駅舎西側に石炭置き場を増設した。昭和30年代まで使用していたが、現在は取り壊されている。その後取扱量が大幅に減少したため、小荷物室を廃し、昭和40年頃に改札業務等を行う駅務室となった。出札室で行っていた業務は、自動券売機となりそれに伴い出札室の境を取り払い駅務室を拡張し現在に至っている。

大胡電車庫1棟

平成19年7月31日登録

場所:前橋市茂木町138-1

「電車庫」は開業当初、車庫と北側事務室・機械室第1.2.3倉庫・鍛冶場・浴室及び食堂・宿直室・電気作業所からなっていた。電気作業所の横部分は近年増設されたもので、事務室の北側の一部及び食堂東側は開業後まもなく増築したものである。機械室では、鍛冶場で製作したものを加工し、電車の部品等を製造していた。
  現在は弁の調圧を行っている。各倉庫も部品庫・工具庫として現在も活用している。鍛冶場は昭和60年頃まで使用していたが、その後外注となり、平成8年に当電車庫の西側に鉄骨造の電車庫が増設されたことに伴い、浴室とともに撤去された。電車庫南側の食堂・宿直室は現在休憩室として利用している。電気作業所は業務は縮小したものの現在も使用している。それ以外の木造部分は、開業当初からのものであり、木造板張りで、トラス構造を採用した建物となっている。構造的な安定度が極めて高く、柱間を広くとることができ、車両を格納することを可能としている。また柱をV字形に支える補強材の取り組み方には、明治時代から取り入れられた建築技法が生かされている。屋根は2連切妻であり、その両外側が片流れになっている。

大胡変電所1棟および鉄塔1式(4基)

平成19年7月31日登録

場所:前橋市茂木町30-2/前橋市茂木町48-3

「変電所」は、昭和3年建設のコンクリート造平屋建一部地下1階建の建造物であるが、当時勢多郡内では唯一の鉄筋コンクリート造建造物であったという。外壁仕上げはモルタル塗りである。屋根は当初はモルタル塗りに防水処理を施したのみであったが、現在は折板で屋根が葺かれている。また当初はモルタル塗りの上に塗装は施さず、褐色の外観を呈していたが、表面にひび割れ等が多く見られるようになったことから、平成16年に外壁の補修と塗装を施した。建物北側部分は、昭和3年当時にはなく、昭和18年に増築されたものである。これは戦争により前橋市内の本社が空襲の被害に遭うことに備え、本社機能の移転を念頭に置いた増築であり、実際に戦中戦後の一時期、本社機能を一部変電所に移していた時期がある。
 本変電所では6万Vの交流電流を1500Vに落とし、直流に変えて電車を動かしている。また昭和30年代まで地域の変電所として主に大胡・宮城・粕川地区へ電流を供給していた。

荒砥川橋梁1基

平成19年7月31日登録

場所:前橋市茂木町および大胡町内

「荒砥川橋梁」は、昭和3年に造られ2連の鋼板桁と一基の橋脚をもつ橋梁であったが、昭和22年のカスリーン台風被害により、橋桁、橋脚、橋台とも流されてしまい、現在の荒砥川橋梁はこの時1ヶ月半かけて再建されたものである。
4連の上路鋼板桁橋であり、3基の鉄筋コンクリート造橋脚及び東西の橋台がこれを支える。長さ47.3メートル、幅員前橋方の鋼板桁1連が1.41メートル、残る3連が1.46メートル、鋼板桁前橋方1連部分の支間5.9メートル、残る3連部分の支間は12.8メートル、橋梁部分の枕木数は99丁である。
前橋方1連は、3年当時に造られた橋梁の鋼板桁を再利用し、残り3連は旧国鉄より譲り受けたものである。この3連はイギリス製であり、1903年に製作されたものである。

西桐生駅舎1棟 プラットホーム1棟

平成17年12月26日登録

場所:桐生市宮前町2丁目1番33号

「西桐生駅舎」は、昭和3年開業に伴い建てられた。昭和初期のモダンな洋風建築で、木造平屋建面積189平方メートル。中央改札口は中央部のこう配が緩やかな「腰折れ屋根」で、東側に待合室、北側に事務所、宿直室、休憩室を配置している。外壁は褐色のモルタル塗り、内部は漆喰塗り、腰折れ屋根中央部には、周囲を白く塗り、ガラス製の飾りがはめられた換気口が設けられている。また、換気口を中心にモルタルのレリーフが施されているのが特徴である。

駅舎西側の「プラットホーム上屋」は開業時に建設された。縦6.4m、横27.4mで面積107平方メートル。昭和初期の状態をそのまま残している